ウダーナ ~ ブッダのつぶやき 第5章8僧団の分裂の経 (普及版)
5.8 僧団の分裂の経(48)
あるとき、お釈迦様は、ラージャガハに住んでおられた。
ヴェール林のカランダカ・ニヴァーパにおいて、アーナンダは戒の確認の日に、ラージャガハに托鉢のために入りました。
デーヴァダッタは、アーナンダが托鉢しているときに、こう言ったのです。
「アーナンダよ。今日から、わたしは世尊とは別に弟子の僧団とは別に戒の確認を行う。
僧団の行事・作法をする」
アーナンダは、ラージャガハを托鉢して、食事のあと托鉢からもどり、お釈迦様に、こう申し上げた。
「尊き方よ、わたしは、ラージャガハで托鉢していると、デーヴァダッタが、わたしのい
るところに来て、こう言いました。
友よ、アーナンダよ。今日から、わたしは世尊とは別に弟子の僧団とは別に戒の確認をするつもりです。僧団の行事・作法をすると。尊き方よ、今日デーヴァダッタは僧団を分裂するつもりです。戒の確認を行うつもりです。さらには僧団の行事・作法を行うつもりです」
そのときお釈迦様は、ウダーナを唱えました。
善き者に善きことは、なしやすい
悪しき者に善きことは、なしがたい
悪しき者に悪しきことは、なしやすい
聖者たちに悪しきことは、なしがたい
